植物にどんな水を与えるか=部下や子どもにどんな言葉を与えるか

植物を育てていて、枯らそうと思って育てる人は居ないと思います。

花を咲かせたい、果実を実らせたい。できればキレイな花を、美味しい果実をと願う思いから、適切なお水や肥料を与えると思います。

植物を育てる生命線は水であるように、部下や子どもを育てる生命線は言葉です。

植物を枯らそうと思ったら、どんな水を与えますか? 塩水か除草剤だと思います。
塩水はベースである土壌すら破壊し、長い間野菜や花が育たなくなることでも有名です。

部下や子どもを潰そうと思ったら、塩水言葉を与えて下さい。土壌である人格が破壊され暫く、まともな成長は遂げられなくなり、精神が破壊されるでしょう。

塩水言葉とは

塩水言葉とは否定的な言葉です。可能性を潰す言葉です。

代表的な塩水言葉

「お前には無理だ」「なんでできないの?」「そんなことできるわけがない」「失敗したらどう責任を取るの?」

これらの言葉を与えられた部下や子どもは、挑戦をすることを諦め、根っこから腐ってしまうので、給料を上げようが、急に褒めてみたところで、才能の花を咲かせることはありません。資質の果実を実らせ、その果実を会社に落としてくれることもありません。

厳しさはあっていい、だが言葉は真水を与える意識を持て

なんでできないの? 答えても無限のなんでなんでを繰り返すなんて、塩度抜群の塩水をぶっかけて、土壌からぶっ壊しにいっているようなもんです。なんでできないの?ではなく、どうしたらできるのか?という言葉と、お前ならできるはずなんだ。絶対にという言葉を厳しさを持って与え続けることが、大事だと私は考えます。

塩水言葉 ⇔ 真水言葉

部下の言葉や行動部下を破壊する 塩水言葉部下を育てる 真水言葉
失敗したり、指示したことができなかったり、目標を達成できなかったときなんでできないの?(丸投げからの なんで無限ループで塩度アップ!)どうしたらできるか?(共に考える)
何かにチャレンジしたいと申し出てきたとき(1)お前には無理だあなたならきっとできる
※ただし企業としてリスクが大きすぎる場合は、タイミングが今じゃないことを丁寧に説明する
提案やアイディアを申し出てきたときそんなことできるわけがない、ちゃんと調べたのか?(リスクをあーだこーだ)これは面白い。実現できたら(楽しい妄想をあーだこーだ)
もっとここを調べて掘り下げたら、もっと良くなるんじゃないか? もしかしたらここに危険があるかもしれないから、そこを回避する方法も考えたら尚いいんじゃないか?
新しい提案や変革を進言してきたとき失敗したらどう責任をとるんだ?(※失敗のリスクが許容範囲かリカバリできるか判断したうえで)
何かあっても俺が責任を取るからやってみろ
なにかに投資をしたいと提案してきたとき費用対効果は?(丸投げっぽく)
もし結果が出なかったらどうするの?
面白そう!え、もうちょっと教えて教えてと前向きに楽しく質問しながら、効果が出るかリスクを勘案しながら共に考え、相手に気づきを与える
二番煎じの提案に対してむかし◯◯がやったんだけどだめだったから難しいと思うよ
ライバル会社の◯◯がそれをやって大損害を被ったからやめたほうがいいよ
実は以前◯◯がやってだめだったんだけど、その時と今は時代も違うし可能性はあると思う。でも一度社内で失敗しているから上の了承は取りづらいかもしれないから、一緒に突破方法考えようぜ!

塩水言葉を掛けて、社員の心を枯らし、土壌も破壊したうえで社員や部下の文句をいう経営者や管理職

うちの社員は主体性がない・・・

枯らしたのはあなたですよ。

何とかならないですか?離職率を下げたいです。エンゲージメントを高めたいです。
と当社に依頼が来ますが、土壌から破壊されているくらい塩水言葉を浴びている社員の心を正常に戻すには時間がかかります。

それでも、枯れてしまっている従業員を目の当たりにすると、枯れた心を潤してあげたいと思います。

塩水言葉も時には必要、アメとムチ 甘い言葉甘やかしで人は育たないという反対意見

本当に可能性を信じ、目の前の部下を信じ、部下の可能性を信じぬく上司や経営者の方が深く付き合うと、塩水言葉を浴びせてくるアホより怖いことを、まともな人は実感してくれています。所詮会社なんて 嫌なら最後は辞めてしばえばいいので、塩水言葉を浴びせ続けられたら逃げ(退職)ちゃえばいいんです。一方で、この人は、この上司は、この社長は裏切れないと思った瞬間に本当の意味での責任感が芽生え、自立し、純粋な主体性やエンゲージメントが生まれます。

全員に真水を与える必要はなく、明らかに舐めてるアホなモンスター社員には塩水ぶっかけて土壌から壊して退場(退職)してもらえばいい・・・(そうしたいけど。。。)

目一杯こちらからは寄り添い、つくし、真水の言葉を与え、チャンスも与えそれでも変わらない、周りの社員に迷惑をかける 仕事の失敗ではなく人として間違ったこと(いじめ等)を繰り返す社員は、塩水言葉ぶっかけて土壌からぶっ壊して再起不能にして、ついでにこの業界で二度と働けないように・・・なんてやったら、今の時代パワハラ、モラハラ、不当解雇のトリプルパンチで4桁万円の損害賠償請求になっちゃいます。なので、法に則って退場(退職)して頂きましょう。

この記事の執筆者 蓼沼康之

ASX株式会社 代表取締役
構想策定・DXコンサルタントとして数多くの企業のDXを推進する中で、DXの課題は人にあることにたどり着き、働くひとのマインドのX(Transformation)に注力するようになったことがきっかけで、HRコンサルタントしても活躍の幅を広げ、採用や定着、多くの企業の組織のスケールや、役員や№2、管理職の育成に成功。経営者の悩みに寄り添うメンターとしてのお役目も多数の経営者から頂いている。
奪う合う組織ではなく、与え合う組織を創ることをコンサルティングのモットーとしている。

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