売上を追うより、社内インフラを整備しないと大変なことになります←ほんと!?
自社のサービスが売れる様になってくると決まって「売上を追うより、社内インフラを整備しないと大変なことになります」という輩がいる。かくいう私も言っていた時期がある。
社内インフラを整備してみて「あぁこれは無駄だった」と理解できた。正確には一瞬や短い期間は効果を感じられる。ところが、作ったインフラを誰かが壊す現実を何度も目の当たりにしてきた。
物理的な社内のインフラ整備と並行して、感情のインフラ整備もできれば話は別だろうが、これは難易度が高いし時間も掛かる。
今はコンサルタントという立場で、この議論に巻き込まれたり意見を求められることが、しばしばある。そんな時回答はほぼ決まっている。
「全員がインフラ整備に本気で向き合えるタイミングでやるのがベスト。その機を起こす方法はシンプル。皆で一所懸命売上目標を追い、売上を追い続けた結果、インフラ整備をしていなかったばかりに大変な目に遭ったその瞬間である。その時考えればいい。事故っていい。おそらく会社にとっては大した損失じゃないから」
時折、反論やあからさまに嫌な顔をする社員さんもいるので、そのときは
「みんなで、このまま売上が増え続けたら、どんな事故が起きて会社にどれくらい損失が生まれるのか?を考えてみて欲しい。具体的に。また、その事故はどれくらいの確率で発生するのかもよく考えてみよう」
大きなトラブルや事故は、ちょっとくらい何かが欠けていても、顧客に真摯に一所懸命向き合うことができていれば、事故になる前に防ぐことは出来ることが殆なのだ。
この記事の執筆者 蓼沼康之
ASX株式会社 代表取締役
構想策定・DXコンサルタントとして数多くの企業のDXを推進する中で、DXの課題は人にあることにたどり着き、働くひとのマインドのX(Transformation)に注力するようになったことがきっかけで、HRコンサルタントしても活躍の幅を広げ、採用や定着、多くの企業の組織のスケールや、役員や№2、管理職の育成に成功。経営者の悩みに寄り添うメンターとしてのお役目も多数の経営者から頂いている。
奪う合う組織ではなく、与え合う組織を創ることをコンサルティングのモットーとしている。